04.22
花山天文台(京都大学)見学~京都千年天文学街道・特別ツアー2015
【京都千年天文学街道】(主催:NPO花山星空ネットワーク)に参加して、
京都大学の【花山(かざん)天文台】を見学しました。
(日本天文愛好者連絡会 年会2015 の特別ツアーとして催されました。)
天文学の歴史と最先端の科学に触れつつ、
レトロな建物やノスタルジックな雰囲気、緑溢れる自然も楽しめる、素敵な天文台でした。
以下、当時のレポートを一部抜粋、加筆修正してご案内いたします。
京都大学 花山(かざん)天文台
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/
【山の上】
車で山を登り、木々の茂るの小道を抜けると…銀色の丸屋根が…!こんにちは…!
【本館】
本館@京都大学 花山(かざん)天文台。9mドーム。45cm屈折望遠鏡。
素敵すぎる風情です・・・
建物内もノスタルジックな風情が溢れています。
円柱形の建物なので、内部もカーブしています。
さりげなく展示されている絵もレトロな雰囲気を醸し出しています。
【45cm屈折望遠鏡】
HPによると
「日周追尾装置は購入当初からの重力時計を用いており、
そのシンプル で精度の高い機構から現在でも活躍しています。 」
天体の追尾に今では珍しい重力時計を使用する博物的に貴重な望遠鏡だそうです。
人の手で紐を引いて、望遠鏡の向きを変えたり、おもりを上げたりして操作します。
現在は観望会等で活躍しているそうです。
入り口の弧を描いた階段も素敵です。上から見ると惑星の軌道のようです。
そして丸い窓から見える外の緑溢れる景色がとても素敵なのです。。。
ノスタルジックな風情にときめきます。。。
【太陽館】
HPによると
「昭和36年に設立された太陽館は太陽の分光スペクトル観測望遠鏡として活躍しています。
現在は(略)学生に対して課題研究と課題実習の実習教育を実施しています。」
「建物全体がひとつの望遠鏡として機能する太陽館。2つの鏡は望遠鏡の対物レンズに相当します。」
太陽館は…なんと建物全体が望遠鏡になっています…!
長い通路のような建物部分の先にある小屋がレールに沿って前後に動きます。
小屋の先には、太陽観測用の鏡が屋外に現れ、合わせ鏡になっていて、
太陽の向きに関わらず常に一定方向に光を建物内部に届けます。
光は館内の通路部分を通り、別の鏡に反射して、
管の装置を通過して分光調整され、大きな部屋に移り、別の装置を通り、
離れた鏡に反射して、光のスペクトルが見える…?
(私の理解不足で説明は極めて怪しいです、ごめんなさい。)
【別館】
5mドーム。18cm屈折望遠鏡。
(画像左)別館(左)と歴史館(右)、右奥ドームは本館
(画像右)本館から見た別館(右奥)と歴史館(中央)
ザートリウス18cm屈折望遠鏡はHPによると
「1910年のハレー彗星接近の折りに、ザートリウス社(ドイツ、ゲッチンゲン)より
京都大学が購入し、その後、1986年同彗星の回帰時にも観測に使われました。」
京大最古の現役望遠鏡として今も最先端の太陽研究(Xフレアなど)で成果を出しているそうです。
現役で100年以上も大活躍の望遠鏡、素敵ですね。
【歴史館】
元は時刻を正確に測る為の子午線館。昭和4年に開館したそうです。
こちらも建物の一部(屋根)がレールに沿って動く構造です。可動屋根の下には子午儀。
中には博物学的に意義のある貴重な古い観測装置などが展示されています。
とにかく素敵過ぎる風情ある佇まいの建物で…
某アーティストのアルバムジャケットの撮影にも使われたそうです。
窓の向こうには丸屋根の天文台… こんな素敵な空間に住んでみたいです…
この景観と建物を保存してくれてありがとうございます…!
※大正から昭和の洋式の木造平屋屋根の建築理論上重要な建物として
近年取り壊しを免れ、歴史館として修復保存されたそうです。(よかったぁ…)
建物は3部屋に分かれています。
正面向かって左の部屋が天文台歴史室。ブルーのカーテンの部屋です。
中央は天体・時計室。
先程の可動式の屋根の下にあたる部屋で、子午機が展示されています。
向かって右の部屋は太陽スペクトル室。
貴重な古い機器などが展示されています。
ロボットの顔のようで親しみを感じます。レトロな雰囲気が素敵です。
天文台歴史室にはこのようなものも。昔の(本館の)看板のようです。
歴史を感じます。。。 2枚目は今の本館のものです。
京都大学 花山天文台ツアー。天文学の発展の歴史への敬意を改めて感じました。
個人的に胸ときめいたのは…
何気なく置かれた、使い込まれた現役の黒板消しの味わい深い風情…
丸窓から見える緑の木々、
風に揺れるカーテンの向こうに見える銀の丸屋根の天文台…
日本天文愛好者連絡会 年会in京都のスタッフの皆様、
京都千年天文学街道の主催NPO法人 花山星空ネットワークの皆様、
京都大学 花山天文台の皆様、どうもありがとうございました!
【参考】
京都大学 花山天文台の星座早見盤
※星座早見盤の売り上げの一部は花山天文台や京大岡山3.8m望遠鏡の運用に活用されるそうです。
星座早見盤の購入 株式会社ヒーロー 「アマチュア天文学の聖地 花山天文台の星空をあなたに」
http://www.herojp.co.jp/starchart/index.html
【参考】
※@isobehiroaki さんのツイート
「花山天文台設計時の図面。かっこよすぎる。」
https–t.co-Ec6sH628Hf
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星と宙の工房 TeruTeruZa てるてる座 テルテルザ
http://teruteruza.com/
「星に親しみ、宇宙・天文を楽しむ」方が増える事を願って、
「宙のある生活」をテーマにものづくりや天文普及活動をしています。
Pray for CLEAR SKIES!
皆さんの宙と心が晴れやかでありますように…!
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