2016
01.06

企画展「野尻抱影生誕130年は冥王星イヤー☆星の抱影と弟・大佛次郎」レポート

Report, 星・宇宙と文化

横浜で星に関するミニ展示が2つ開催中です。

【野尻抱影生誕130年は冥王星イヤー☆星の抱影と弟・大佛次郎】
大佛次郎記念館
2016年3月13日迄。
osaragi.yafjp.org/exhibit/1664/


【世界の翻訳本でみる『星の王子さま』】

神奈川近代文学館
2016年1月24日迄。
www.kanabun.or.jp/exhibition/3518/ 
大佛次郎記念館と、神奈川近代文学館はご近所さんで、歩いて2分程度です。
横浜の「元町・中華街」駅の6番出口から、徒歩10分圏内です。
共に小さめのミニ展示ですが、とても楽しめました。
星にまつわる文学などお好きな方、ぜひぜひ。

以下、まずは「抱影」レポートです。

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野尻抱影と大佛次郎チラシ

テーマ展示  大佛次郎記念館
【野尻抱影生誕130年は冥王星イヤー☆星の抱影と弟・大佛次郎】

第一部「兄と弟」
第二部「抱影の宇宙」
第三部「いざ!冥王星」(最新の冥王星についての情報)

 

抱影の宇宙への想い、天文ファンの裾野を広げた活動、
兄弟間の書簡、互いに認め励まし合う関係、共通の交遊関係など、
興味深いミニ展示でした。

抱影愛用の望遠鏡「ロングトム」の展示もありました。
レトロな風情のある、大きくて立派な望遠鏡でした。

 

Plutoの和名「冥王星」を提案したのは抱影です。
その抱影の生誕130周年にあたる昨年2015年に、「冥王星」探査が大きな話題になった事は、
日本人としては素敵に感じる奇遇で、なんだか嬉しくなりました。
そして、大佛次郎記念館の粋な企画にも、しびれます。。。

第三部の展示では、2015年7月にNASA探査機ニューホライズンズが
撮影した画像やデータに基づく最新の冥王星の解説パネル展示もありました。

 

海部宣男先生(元国立天文台長)による
天文学者としての抱影の評価や、冥王星の命名エピソードも興味深かったです。

海部先生は子供の頃抱影の本をボロボロになるまで読まれたそうです。
抱影は多くの人々に影響を与えた、とのことでした。

2016年1月16日に海部宣男先生の講演会 「日本人の星と宇宙」も開催されます。
(※会場は横浜人形の家です)要申込

 

抱影の星に関する本は、以前より、少しずつ読み進めています。
(まだまだ積ん読が多いですが。。。)
こうやって、人となり、兄弟の関係などに触れると、
また違った印象を持って読むことができそうです。
既に読んだ本も読み返したくなりました。

 

大佛次郎の本は、父の所有の文庫が家に沢山あったのですが、
若い頃は読まないまま、引っ越しの際に処分してしまいました。
星の抱影つながりで、大佛次郎さんの作品も読んでみたくなりました。徐々に。。。

野尻抱影の本

ふと。野尻抱影さんは記念館などないのですね。。。
資料などどこで保管されているのでしょうか。
大佛次郎記念館は兄弟間の書簡を400通以上所蔵している事はわかりましたが…。
それにしても昔の知識人の方々の書かれる
美しく気高く教養溢れる文章は本当に素晴らしいと、ため息がでました。。。

後半の『星の王子さま』の展示はこちら。
展示「世界の翻訳本でみる『星の王子さま』~近年の収蔵資料から~」レポート
 

大佛次郎記念館

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星と宙の工房 TeruTeruZa てるてる座 テルテルザ

http://teruteruza.com/

「星に親しみ、宇宙・天文を楽しむ」方が増える事を願って、
「宙のある生活」をテーマにものづくりや天文普及活動をしています。
Pray for CLEAR SKIES!
皆さんの宙と心が晴れやかでありますように…!

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